国指定史跡「御領貝塚」 ・「阿高・黒橋貝塚」
現在熊本県で国指定の貝塚は2つで、いずれも熊本市南区城南町にあります。
御領貝塚は、縄文時代後期(今から約3000年前)の史跡です。総面積約4ヘクタールと推定される西日本最大級の貝塚で、おびただしい貝殻は見るものを圧倒します。ここから出土した土器は「御領式土器」と呼ばれ、縄文時代後期の代表的なものです。過去の発掘調査では、土器の他石器や人骨、土偶などが見つかっています。なお、出土遺物は熊本市塚原歴史民俗資料館に展示してあります。
浜戸川の両岸にある阿高・黒橋の両貝塚は、同じ時期のものとして指定されました。阿高貝塚の発見は、大正5年(1916)耕地整理で50体に及ぶ人骨や土器など多数の遺物が見つかったことがきっかけでした。黒橋貝塚は、昭和47年(1972)の町を襲った集中豪雨で、決壊した堤防のしたから見つかりました。ここから出土する土器は、阿高式土器と呼ばれ縄文時代中期(今から約5000年前)の代表的な土器です。土器の底にあばた状の文様があるものがよく発見されしばらく謎とされてきましたが、最近の研究の結果クジラの脊椎骨ということが判明しました。このことから、当時の人々はクジラを捕獲していたことが分かります。黒橋貝塚は平成16年に公園として整備されました。
所在地 | 〒861-4224 熊本市南区城南町東阿高、阿高、下宮地 |
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お問合せ | 熊本市塚原歴史民俗資料館 電話番号: 0964-28-5962 FAX番号: 0964-28-0154 |
利用料金 | 無料 |
定休日 | 年中無休 |
利用可能時間 | 年中無休 |
駐車場 | 特になし |
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アクセス情報 | ■熊本バス「御領」下車、徒歩約5分。 ※バスは1日約5本 ■JR「宇土」下車、宇土駅から車で約15分 ■九州自動車道城南スマートインターから車で約5分 |