熊本市北区植木町といえばスイカやメロンの産地で有名ですが、実はまだまだオススメのフルーツがあります。それは、高貴な香りと上品な甘酸っぱさが魅力な「パッションフルーツ」。アメリカ大陸亜熱帯原産のトロピカルフルーツです。
◆「パッションフルーツ」生産者を訪ねました!
今回訪れたのは熊本市北区植木町でパッションフルーツを生産されている「清田農園」です。栽培を始めて約 15 年。南国フルーツ普及をしている方との出会いがきっかけで、パッションフルーツ栽培を始められたそうです。
出荷のピークは真夏。今年も6月中旬から出荷が始まり、8月末まで収穫・出荷は続くそうです。まさに今がシーズン! 熊本で育つ南国フルーツ栽培。どんな栽培をされているのでしょうか?ビニールハウスの中へ案内してもらいました!
◆パッションフルーツ栽培
ビニールハウスの中はとにかく暑い!!入っただけで汗が噴き出すほどです。でも、フワッと甘い香りも漂っていました。 パッションフルーツは葉の数が多く、葉から水分が蒸散しやすいため、果実まで多くの水分が届くようにたっぷり水を与えます。そうすることで大ぶりで艶のある果実が育つそうです。また、土地の落差を利用して、雨水が土壌に入るようなビニールハウスづくりも工夫されていました。とにかく水分が大事なのですね!
果実がなる前に咲く花がこちら。時計盤に似ていることから「果実時計草」とも呼ばれているそう!
パッションフルーツの花は両性花なので、おしべとめしべが一つの花になっています。中央の 5 つある膨らんだものがおしべ、周りの3つあるハート型のものがめしべです。花 1 つに1つの果実が実ります。人工授粉は全て手作業。花はある程度気温が上がらないと開かず、夕方になるとおしべがしぼむため日中に行われます。時間と暑さとの闘いですね…!
パッションフルーツは 1本の枝に縦に並んで実っていました。未熟な果実は緑色、熟してくると赤く変化していきます。
パッションフルーツの収穫で面白いところ!それは木になった実を収穫するのではなく、地面に落ちたものを拾うのだそうです。果実が熟して収穫時期になると自ら落ちて教えてくれるなんて、とっても生産者に優しい果物ですね!ビニールハウス内ではボトボトとパッションフルーツが落ちる音が聞こえてくるそうです。
パッションフルーツは台風が多くなる 9 月までに出荷作業が終わるので、台風での被害が少ないとのこと。しかし、収穫が終わるとビニールハウス内を全て片付け、土壌消毒を行い、 10 月には定植が始まるなど、休む間もなく来年の出荷に向けた準備が始まるそう。今の時期は収穫・出荷作業と同時に、来年に向けた挿し木作業も行うと話されていました。
パッションフルーツ オススメの食べ方
清田さんのオススメは、果実を真ん中から半分に切ってスプーンですくう食べ方です。取材した日に試食でいただきました!
収穫したてのパッションフルーツは爽やかな香りと酸味が強く感じられ、甘みもありまし た。種も全て食べることができて、プチプチとした食感が独特で種から酸味を感じます。酸味と食感がクセになりそうです。そして、収穫してしばらく置いたパッションフルーツもいただきました。こちらは酸味が少なくマイルドな甘み。香りも柔らかく落ち着いた香りに変化したように感じました。
食べ頃は 1 週間、常温で置いておき果実にしわが寄り始めた頃とのこと。果実の色は段々と黒っぽくなっていきます。湿気に弱いのでビニール袋などには入れず、通気性をよくしておくことがポイントだそうです。
バニラアイスやヨーグルトにかけて食べるのもおススメ。果肉をミキサーにかけ、好みの砂糖と水の量を入れて割って作るパッションフルーツジュ ースなど、楽しみ方は様々です。
「近年、リピーターが少しずつ増え、毎年買い求めてくださるようになりました。もっとた くさんの方に食べていただきたいですね」と話されていました。
パッションフルーツは「フルーツの里 田原坂」、「ラブラブグローバル菊池 下通店」、「道の駅 七城メロンドーム」などで購入できます。
食べる時期で酸味や甘さが変化するパッションフルーツ。是非ご賞味を!
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