「熊本の台所」として、多くの人に知られている熊本地方卸売市場(通称:田崎市場)の楽しみ方をシリーズでお伝えしている今回。2回目は、田崎市場を実際に自分の目で見て、参加して楽しめる、さまざまな催しをご紹介します。
活気あふれる“競り”に参加してみよう!
早朝から多くの生産者や卸業者、仲卸業者の他、売買参加者(小売業)がひしめき合う田崎市場。水揚げされた新鮮な魚や、収穫されたばかりのみずみずしい野菜を囲んで、競り人の威勢のいい掛け声が飛び交っています。
売買参加者が1対1で競りの間に価格や数量を決める「相対(あいたい)取引」以外に、今では珍しくなった「競り売り」が行われている田崎市場。しかも、競り台やボードを使って行う「固定競り」と、競り人と買い手が並べられた青果物の周りに移動しながら行う「移動競り」の両方が行われている風景は迫力満点!まさに昔ながらの“市場”の雰囲気を肌で感じられる現場です。
「せり盆」と呼ばれる手のひらサイズの黒板に、競り落としたい金額を書き込み、一斉に競り人に見せると、一瞬のうちに最高値を見分けて競りが完結します。その速さと言ったら、瞬きをする間もないほどです。
田崎市場では、事前に申し込みをすれば、この迫力ある競りの見学が可能です。申し込み方法など詳細は、下記ホームページを確認ください。
【田崎市場見学申し込みについて】
対象:原則、小学4年生以上、人数:10名~30名
※海外の方も申し込み可能です(要通訳)。
申込期間と方法:希望日の2週間前までに所定の申込用紙にて(下記HPよりダウンロードしてください)
料金:無料
所要時間:1~2時間程度(水産部の競りは5時30分スタート)
模擬競りやマグロの解体ショーで盛り上がる「田崎市場感謝祭」
また、2023(令和5)年12月3日には、4年ぶりとなる「田崎市場感謝祭」に多くの市民が詰めかけ、本物さながらの模擬競りやマグロの解体ショーに見入っていました。田崎市場感謝祭は、一般の人が格安で鮮魚や野菜、果物を購入できる祭りで、多くの市民が楽しみにしている田崎市場の恒例イベントです。
「今年はコロナ禍以降、初めての感謝祭とあり、特に多くの方に来場していただきました。毎年、年末12月の第1日曜に開催していますので、昨年参加できなかった方はぜひ今年の感謝祭に足をお運びください」と熊本地方卸売市場の総務部長・國徳健二さん。
料理教室や市場ならではの魚の捌き方教室なども開催
田崎市場では、新鮮な食材を使った料理教室や、市場仲卸業者の指導による魚の捌き方教室なども、定期的に行われています。
2023年12月に開催された魚の捌き方教室(有料)では、ブリを1人1本捌き、昼食で刺し身にして食べるという市場ならではのイベントも行われたそう。教室の開催は不定期なので、ホームページでチェックしてみてください。
この他、田崎市場では、野菜を使った「ベジフルフラワーレッスン」(有料)など、ユニークなイベントも開催。野菜を花に見立てて、華やかなブーケに仕上げる人気のイベントです。
今回紹介したように、流通の現場を見ることができる「競り見学」や、多くの業者が一堂に会して生鮮品を販売する「田崎市場感謝祭」のほか、魚を使った料理教室など、参加して楽しめる企画がたくさんあります。
実際に参加することで、市場を知るきっかけとなり、市場をもっと身近に感じられるはずです。これまで、市場に足を運んだことのない方もぜひ、参加してみてくださいね!
シリーズ3回目は、皆さんお待ちかねの早朝から夜まで楽しめる「市場グルメ」をご紹介します。お楽しみに!
■熊本地方卸売市場(田崎市場)
住所:熊本市西区田崎町484(市場会館3F)
イベントに関する問合せ先:096-323-2001
※詳しくは、以下のページをご覧ください。
https://kumamoto-tasaki-ichiba.co.jp/
【田崎市場へのアクセス】
○熊本駅から、県道227号を車で約10分
○熊本市電A系統各停田崎橋行き田崎橋下車徒歩17分
○Charichariポート イオンタウン田崎から徒歩3分
https://charichari.bike/map?region=KMJ
【田崎市場の駐車場】
市場内に一般の方が駐車できる駐車場があります。ただし、午前9時までは有料(200円)。午前9時以降は無料です。市場には大変多くの業者が出入りしています。マナーを守って利用しましょう。
(構成・取材・文・撮影/大平誉子)
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