出張や旅行で遠出したときに欠かせない、家族や友人へのお土産。熊本には、老舗店の銘菓や、新感覚のスイーツ、お酒に合うおつまみなど、選んで楽しい、もらって嬉しいお土産がたくさんあります。でも種類が豊富だからこそ、何を選べば良いのか悩んでしまうもの。

 

そこで今回は、熊本観光のあれこれを知り尽くしたジャーニージャーナル編集部のメンバーが、熊本土産について語る座談会を実施。それぞれが厳選したイチオシ商品を、2回にわたってご紹介します! 1回目はスイーツ編です。

 

【参加者】生まれも育ちも熊本の30〜40代の男女5人。30代男性O、30代男性N、30代女性K、40代女性Y、40代女性J

銘菓から新作まで! 個性豊かなスイーツ土産

座談会の様子
座談会の様子

(J)熊本土産のド定番といえば、老舗「お菓子の香梅」の「誉の陣太鼓」ですよね。ちょっと贅沢なお菓子なので、お客さまからいただくとテンションが上がります。私も県外の方へのお土産は、「和菓子が苦手」という方以外は陣太鼓を選ぶことが多いです。

「誉の陣太鼓」。北海道産大納言あずきたっぷりのみずみずしい餡(あん)で、やわらかい求肥(ぎゅうひ)を包んだ熊本の代表銘菓(画像提供:お菓子の香梅)
「誉の陣太鼓」。北海道産大納言あずきたっぷりのみずみずしい餡(あん)で、やわらかい求肥(ぎゅうひ)を包んだ熊本の代表銘菓(画像提供:お菓子の香梅)

(O)僕は定番のあずきよりも、「特製陣太鼓抹茶」の方が好きです。抹茶の味と香りがものすごく濃厚!

「特製陣太鼓抹茶」。熊本県の最北・山鹿市鹿北町の岳間産抹茶が、北海道産大納言あずきの餡とやわらかな求肥の両方にふんだんに練り込まれ、甘みの中に香ばしい苦味が漂う(画像提供:お菓子の香梅)
「特製陣太鼓抹茶」。熊本県の最北・山鹿市鹿北町の岳間産抹茶が、北海道産大納言あずきの餡とやわらかな求肥の両方にふんだんに練り込まれ、甘みの中に香ばしい苦味が漂う(画像提供:お菓子の香梅)

(J)「特製陣太鼓抹茶」は、「誉の陣太鼓」のハーフサイズで食べやすいですよね。2個入りの箱で売っているので、大人数の友人や同僚に配るときにおすすめです。


(O)子どもの頃は、パッケージごと切るっていう概念がとても斬新でした(笑)。


(Y)そうそう! 紙製のナイフで、パッケージごとザクザクと切るんですよね。

(Y)正しい切り方があるらしくて、「お菓子の香梅」の公式YouTubeチャンネルでも紹介されていました。


「誉の陣太鼓 紙ナイフの使い方」

https://www.youtube.com/watch?v=UMwky9DYXdE


(K)香梅のお菓子だと、私は「武者がえし」がイチオシです!

「武者がえし」。あずきの皮を剥いで練り上げたまろやかな餡を、フレッシュバターを折り込んだ100層のパイで包んで焼き上げたお菓子。天下の名城・熊本城の石垣「武者返し」が菓銘になった(画像提供:お菓子の香梅)  
「武者がえし」。あずきの皮を剥いで練り上げたまろやかな餡を、フレッシュバターを折り込んだ100層のパイで包んで焼き上げたお菓子。天下の名城・熊本城の石垣「武者返し」が菓銘になった(画像提供:お菓子の香梅)  

(K)パイ生地のバターとあんこが相性抜群で、お茶にもコーヒーにも合います。熊本の銘菓で、かつ、和菓子・洋菓子の好みに関わらず渡しやすい。「武者がえし」のネーミングも熊本らしくて、王道の熊本土産だなと思います。

 

(K)もうひとつ、私がばらまき用によく購入するのが「フジバンビ」の「阿蘇ジャージー牛乳ドーナツ棒」。大学が県外だったのですが、熊本に帰省した時のお土産として大学の友人たちに配ったものの中で、これが一番人気でした。外はサクッと、中はしっとりしていて、甘すぎないので食べやすいですね。

「阿蘇ジャージー牛乳ドーナツ棒」。国内産小麦100%と、熊本県の阿蘇地方のジャージー牛乳を使用。新鮮で良質な植物油脂を使っているため油っぽくない仕上がり(画像提供:フジバンビ)
「阿蘇ジャージー牛乳ドーナツ棒」。国内産小麦100%と、熊本県の阿蘇地方のジャージー牛乳を使用。新鮮で良質な植物油脂を使っているため油っぽくない仕上がり(画像提供:フジバンビ)

(K)定番の「黒糖ドーナツ棒」もおいしいですが、この「阿蘇ジャージー牛乳ドーナツ棒」は、牛乳の風味・甘みがあって、洋菓子系が好きな方におすすめ。個包装で比較的リーズナブルなので、友人や同僚にたくさん配るときに重宝します。

「黒糖ドーナツ棒」。さっくりしっとりとした独特の触感に、沖縄県産黒糖の優しい甘さがくせになる一品。棒状のため食べやすく、どんな飲み物とも相性が抜群(画像提供:フジバンビ)
「黒糖ドーナツ棒」。さっくりしっとりとした独特の触感に、沖縄県産黒糖の優しい甘さがくせになる一品。棒状のため食べやすく、どんな飲み物とも相性が抜群(画像提供:フジバンビ)

(N)僕のイチオシは、「福田屋」の「栗千里」。熊本県産の和栗だけを使用していて、食べた時の“栗感”がすごいんです。栗が好きな方にものすごく喜ばれます。

「栗千里」。栗の風味としっとりとした食感が特徴の焼きモンブラン。上質な栗のまろやかな風味が口いっぱいに広がる。和菓子のような洋菓子のような、新食感のお菓子(画像提供:福田屋)
「栗千里」。栗の風味としっとりとした食感が特徴の焼きモンブラン。上質な栗のまろやかな風味が口いっぱいに広がる。和菓子のような洋菓子のような、新食感のお菓子(画像提供:福田屋)

(O)「栗千里」は、2018年のニッポン全国ご当地おやつランキングで1位をとっていましたよね。


(J)そうですね。そういった話題が、お土産を渡す時の会話のネタにもなりますよね!

 

(Y)私は、1910(明治43)年創業の老舗「菓舗 松陽軒」の「宇治の里」を紹介します。「松陽軒」は私の地元にあるお店。うちにいらっしゃるお客さまは、必ずといっていいほど「宇治の里」を手土産に持ってこられていました。これは、食べるものではなくて、お湯に溶かして飲む抹茶なんです。

「宇治の里」。「松陽軒」の創業当初からあるお菓子で、100年以上の歴史がある。とろりとした食感で、しっかりと甘みのある抹茶。化学甘味料、着色剤、防腐剤は不使用
「宇治の里」。「松陽軒」の創業当初からあるお菓子で、100年以上の歴史がある。とろりとした食感で、しっかりと甘みのある抹茶。化学甘味料、着色剤、防腐剤は不使用

(J)私、今回初めて飲んでみたんですが、抹茶の風味と甘みがしっかり感じられておいしいです。夏場は、氷を入れると爽やかな味わいを楽しめそうですね。

 

(J)「松陽軒」といえば、「#ZOKKONスコーン」も話題ですよね。コロナ禍で売り上げが激減した時に、若い方向けに開発した商品で、店舗だけでなくネットでも販売されていて、全国から注文がくるそうです。ネットでも不定期で販売されていますが、すぐに売り切れるほど人気なんだそう。※ネット販売についてはインスタグラムをチェック

「#ZOKKONスコーン」。しっとりとした食感のスコーンで、和菓子職人こだわりのあんこと存在感抜群の厚切りバターをはさんだあんバタースコーン。種類が豊富にあり、写真は左から、抹茶、ほうじ茶イチジク、プレーン(画像提供:松陽軒)
「#ZOKKONスコーン」。しっとりとした食感のスコーンで、和菓子職人こだわりのあんこと存在感抜群の厚切りバターをはさんだあんバタースコーン。種類が豊富にあり、写真は左から、抹茶、ほうじ茶イチジク、プレーン(画像提供:松陽軒)

(J)最後は、サクラマチクマモト地下1階にあるどら焼き専門店「どらがしあんあん」の「あんあんどら焼き(つぶあん)」。店は、2022年の12月にオープンしたばかり。店はオープンキッチンになっているので、職人さんが焼いている様子を見ることもできますよ。

「あんあんどら焼き(つぶあん)」。軽やかでふんわりとした皮で、北海道十勝産の小豆を使ったたっぷりのあんこを挟んだどら焼き。指先で持てるくらいの食べやすい小ぶりサイズ(画像提供:どらがしあんあん)
「あんあんどら焼き(つぶあん)」。軽やかでふんわりとした皮で、北海道十勝産の小豆を使ったたっぷりのあんこを挟んだどら焼き。指先で持てるくらいの食べやすい小ぶりサイズ(画像提供:どらがしあんあん)

(Y)生地には、熊本県産の小麦粉や米粉、熊本の老舗酒蔵「瑞鷹」の東肥赤酒(※)が使われていて、熊本の素材にこだわっていますね。赤酒が入っているから、生地にコクを感じます。


※赤酒…古くから熊本地方に伝わる酒で、灰持酒(あくもちざけ)といわれる酒の一種

 

(J)熊本のスイーツ土産でも、皆さんそれぞれ思い入れやこだわりが違っておもしろいですね。30年以上熊本に住んでいる私も、今回初めて知ったことがありました…!次は、お酒やおつまみなど、スイーツ以外のお土産について話しましょう。

 

(2回目に続く)

 

■お菓子の香梅(誉の陣太鼓、武者がえし)

https://kobai.jp/

 

■フジバンビ(阿蘇ジャージー牛乳ドーナツ棒、黒糖ドーナツ棒)

http://www.fujibambi.com/

 

■福田屋(栗千里

https://www.okashi-fukudaya.com/

 

■松陽軒(宇治の里、#ZOKKONスコーン

https://www.instagram.com/siodora_siogama/

 

■どらがしあんあん(あんあんどら焼き)

https://an-an.net/

 

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